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シンポジウム「北方先住民族の交易と産物」

市立函館博物館で開催する令和6年度企画展「北東アジアのシルクロード-北方交易と蝦夷錦-」に関連し、北方先住民族間で行われていたサンタン交易と、蝦夷錦に代表されるその産物について、第一線で活躍する研究者が最新の研究成果を紹介します。

日時

2024(令和6)年8月17日(土)13:30~16:00

場所

函館市中央図書館 1階視聴覚ホール

内容

(1)基調講演「蝦夷錦を着た人たち-北方諸民族の間に残された絹織物-」(佐々木史郎氏)

日本で「蝦夷錦」の名前で知られる中国製の絹織物は、その出所であるアムール川流域では先住民族たちの間に結構残されている。それは地元の博物館や資料館だけでなく、個人宅にも保管されている。この講演ではこれらの絹織物がどのような経緯で彼らの手に渡り、彼らにとってどのような意味を持っていたのか、それがアイヌの場合とどのように異なるのかについて解説する。

(2)研究報告「本州における蝦夷錦認識とその特徴-道南との比較から-」(瀧本壽史氏)

本州アイヌ(津軽・下北アイヌ)の支配や生活実態と、青森県内所在の蝦夷錦(約35点)との接点、関係性については、蝦夷錦の所在地・所有者・入手経路、そしてその使用目的からは見いだしがたい。北奥社会に受容された蝦夷錦認識の中にアイヌ民族はあったのであろうか。道南地域も含めて考えてみたい。

(3)調査報告「間宮林蔵が見た蝦夷錦の道-アムール川と海峡部に残るもの-」(相原秀起氏)

江戸時代、樺太(サハリン)からアムール川下流域を踏査した間宮林蔵の足跡を現地にたどり、林蔵の記録通りに間宮海峡の大陸側沿岸に当時の交易路とみられる古道が残っていることを発見。交易地「デレン」があったとされるノボイリノフカ村や流域各地に残る蝦夷錦についても紹介する。

(4)パネルディスカッション(コーディネーター:国立アイヌ民族博物館田村将人氏)

シンポジウム 北方先住民族の交易と産物

【チラシ】シンポジウム「北方先住民族の交易と産物」(PDFファイル943KB)

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