展示

館内施設2F

シサㇰ イコㇿ トゥンプ
特別展示室/2F

開催終了

プンカㇻ協働展示「アイヌの建築と工芸の世界- チセ、マキリ、アットゥㇱ -」

※本展覧会の会場は、文化庁国立近現代建築資料館です。

※「プンカㇻ」とは、ブドウ、サルナシなどの植物の蔓のことを意味し、ネットワーク事業の「繋がり」や「広がり」から連想した名称です。

展示概要

プンカㇻ協働展示は、アイヌ文化でつながる博物館等ネットワーク事業(愛称 プンカㇻ)の取り組みとして、国立アイヌ民族博物館と68の会員機関が協力し、アイヌ文化を紹介する展覧会です。
「チセ」アイヌ語で「家屋」を指す言葉です。生活の中心となるチセは、人が生まれ、育ち、仕事をし、カムイに祈る場所です。チセの建材はもちろん、儀礼具や道具の素材には植物が多く用いられています。男性はマキリ(小刀)で木を彫りだして、独自の文様を刻み、女性は樹皮からつくった糸で布を織り、刺繍を施して、アットゥㇱ(樹皮衣)をつくり上げました。このような木で作られたものを使いながら、今もカムイとともに暮らしているのです。 本展覧会では、伝統的なチセのつくりや使われ方を中心に、植物を素材としたアイヌの民具を紹介します。さらに、現代の作り手による工芸品など今に息づくアイヌ文化をご覧ください。チセを中心としたくらしから、アイヌ文化への理解を深めていただければ幸いです。

基本情報

プンカㇻ協働展示「アイヌの建築と工芸の世界- チセ、マキリ、アットゥㇱ -」

【会 期】
令和6(2024)年3月1日(金)~令和6(2024)年3月24日(日)

【休館日】
月曜日

【開館時間】
10:00~16:30

【会 場】
文化庁国立近現代建築資料館
(東京都文京区湯島4-6-15 湯島地方合同庁舎内)

【主 催】
国立アイヌ民族博物館

【共 催】
文化庁国立近現代建築資料館、浦幌町立博物館、新ひだか町博物館、平取町立二風谷アイヌ文化博物館

【後 援】
公益社団法人北海道アイヌ協会

入場について

観覧料

無料

入館方法

●展覧会のみ観覧(平日のみ利用可)
湯島地方合同庁舎正門より入館。入館料無料。都立旧岩崎邸庭園には入場できません。

●旧岩崎邸庭園と同時観覧(土日と祝日)
都立旧岩崎邸庭園より入館。旧岩崎邸庭園入園料(一般400円)が必要です。

関連イベント

会期中に下記の関連イベントを開催します。

●アイヌ民具にふれてみよう
衣服の試着や、民具、工芸品、素材にさわってアイヌ文化を学べる体験型イベントを行います。
[日時] 各土日 11:00~13:00

●ギャラリートーク
国立アイヌ民族博物館、プンカㇻ会員機関の研究員・学芸員による解説を行います。
[日時] 各土日 14:00~ 30分程度

●ムックリ演奏体験講座
アイヌに伝わる口琴「ムックリ」の演奏体験講座を行います。
[日時] 3月20日(水・祝日) 10:30~、14:00~
[講師] 木原仁美(公益財団法人アイヌ民族文化財団)
[定員] 各回20名

展示構成

5つのテーマで構成しています。

1 アイヌの歴史・文化

アイヌ民族についての基礎的な説明や、たどってきた歴史、さらにアイヌ文化の中からアイヌ語と伝統的なくらしについて紹介します。

2 アイヌの儀礼 -チセで祈る-

日常生活の中心であるチセの中では、カムイに日々に祈りを捧げます。カムイへの贈物、祈り詞を伝える道具など、さまざまな祭具や儀礼のときに身につける装飾品があります。

イクパスイ
浦幌町立博物館蔵

エムㇱアッ(刀懸帯)
新ひだか町博物館蔵

3 アイヌのくらし - チセの中のくらし -

伝統的チセの特徴はケトゥンニなどと呼ばれる三脚構造の屋根にあります。そしてチセの中心には炉があり、そのまわりでくらしに必要な道具がつくられてきました。

チセ(家屋)模型
平取町立二風谷アイヌ文化博物館蔵

マキリ(小刀)
アイヌ民族文化財団蔵
アットゥㇱ(樹皮衣)
平取町立二風谷アイヌ文化博物館蔵
編袋
新ひだか町博物館

4 民具の素材 - 木の恵み -

チセの建材としてはもちろん、木はくらしを支える大切な素材でした。そして木もまたアイヌ(人間)にとって重要なカムイです。

植物標本 ミズナラ
浦幌町立博物館蔵

5 地域のアイヌ文化 - 地域の誇り、伝統技術の粋 -

共催館のある浦幌町、新ひだか町、平取町では現在も地域のアイヌ文化が受け継がれており、物づくりをはじめ、いろいろな活動が行われています。

二風谷イタ(高野繁広作)
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
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